JR東日本とKDDIは12月15日、「空間自在プロジェクト」の実現に向けた基本合意書を12月14日に締結したと発表した。
両社が「ポストコロナ社会」を見据え、通信技術を活用した「分散型まちづくり」を目指すもの。分散型のワークプレイスの開発を進めるほか、新幹線車両を仕事場として使う「新幹線ワークプレイス」の実証実験を行うという。
JR東日本とKDDIによると、「新幹線ワークプレイス」の実証実験では、新幹線車両の一部をリモートワーク推奨車両とし、個別に通信回線を確保して「働く機能としての利用者ニーズの把握」を行うという。
公表されたイメージ図では、テーブル付きの幅の広い座席を設けた車両で、ノートパソコンを使って仕事する様子などが描かれている。天井がやや低めで天井側の車体の幅が狭く、曲線を描いた大型窓が描かれていることなどから、2階建て車の2階の車内をイメージしたものとみられる。
このようなタイプの車両は現在のJR東日本の新幹線にはなく、実証実験から本格実施に移行する場合は、新型車両の製造や既存車両の改造によって「新幹線ワークプレイス」を実施する可能性もありそうだ。