JR西日本の新観光列車「はなあかり」運転開始日など決定 上級グリーン車の料金も



JR西日本は8月21日、新しい観光列車「はなあかり」の運転開始日や料金、サービス内容などの詳細を発表した。一般の臨時列車として10月5日から北陸・近畿エリアの敦賀~城崎温泉を走る。

キハ189系を解像した新しい観光列車「はなあかり」。【画像:JR西日本】

運行期間は10月5日~12月22日の土・日曜。土曜日は敦賀発の下り列車、日曜日は城崎温泉発の上り列車が運行される。運行時刻は下りが敦賀10時40分→城崎温泉15時39分、上りが城崎温泉9時54分→敦賀15時07分。小浜線と舞鶴線、京都丹後鉄道線、山陰本線を経由する。

2024年10~12月の運行日。【画像:JR西日本】

途中停車駅は美浜・十村(上りのみ)・上中(上りのみ)・小浜・若狭本郷(上りのみ)・若狭高浜(下りのみ)・東舞鶴・宮津・天橋立の各駅。宮津・天橋立・夕日ケ浦木津温泉の各駅は下りが降車のみの扱いで上りは乗車のみの扱いになる。一部の駅では10~20分程度停車し、地元特産品の販売や試食飲などのおもてなしが行われる。

「はなあかり」の運行時刻。【画像:JR西日本】

列車種別は特急で全車グリーン車指定席の3両編成。1号車がグリーン車より上級となる2人用半個室タイプのスーペリアグリーン車で、2・3号車はグリーン車で2・4人用のボックス席タイプも設ける。

乗車には運賃と特急料金に加え、グリーン車利用の場合はグリーン料金、スーペリアグリーン車利用の場合はスーペリアグリーン料金を払う必要がある。スーペリアグリーン車とグリーン車のボックス席は区画単位で発売し、利用人数分の運賃・料金が必要だ。

「はなあかり」各席の利用で必要な運賃と料金。【画像:JR西日本】

新たに設定されるスーペリアグリーン料金は2人で利用する場合、1人あたりの金額は100kmまで3500円、200kmまで5000円、400kmまで6390円、600kmまで7600円。1人で利用する場合はこの2倍の額になる。このほか、京都丹後鉄道線のグリーン料金は設備種別や利用区間にかかわらず1500円になる。大人2人で「はなあかり」のスーペリアグリーン車に乗って敦賀~城崎温泉を片道利用する場合、1人あたりの運賃・料金(通常期)の合計は1万2840円。

「はなあかり」のスーペリアグリーン料金。【画像:JR西日本】

切符の予約、購入は全国の駅のみどりの窓口やおもな旅行会社窓口、JR西日本のネット予約サービス「e5489」で乗車日の1カ月前10時から受け付ける。グリーン車は「e5489」のチケットレスサービスも導入する。ただしグリーン車のボックス席とスーペリアグリーン車は「e5489」では予約、購入できない。

また、別料金の食事サービスとして沿線の食材などを使った「若狭 町家弁当&スイーツセット」(下り列車、3500円)と「丹後晩秋弁当&スイーツセット」(上り列車、3900円)を提供。事前予約制でJR西日本の観光サイト「tabiwa by WESTER」で販売する。ほかにも「はなあかり」の切符と食事をセットにした旅行商品が販売される。

事前予約による食事サービスも提供される。写真は下り列車で提供される「若狭 町家弁当&スイーツセット」。【画像:JR西日本】

「はなあかり」はキハ189系特急型気動車を改造した新しい観光列車。10月から12月までは敦賀~城崎温泉で運行されるが、来年2025年1月以降は西日本エリアで区間を変えて運行される予定だ。敦賀~城崎温泉の距離が200km以内にもかかわらずスーペリアグリーン料金は600kmまでの料金が設定されていることから、かなり長い距離の区間で運行される可能性がありそうだ。

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