富山地鉄「運賃改定」申請 鉄道初乗りと市内電車は30円値上げ ICカード割引は?



富山地鉄は11月29日、国土交通省の北陸信越運輸局長に鉄軌道事業の旅客運賃上限変更認可を申請した。認可された場合、富山地鉄は来年2025年4月1日に運賃を改定する。

富山地鉄の鉄道線の列車。【撮影:草町義和】

認可後に届け出る予定の実施運賃ベースの場合、鉄道線の改定率は平均12.2%。普通旅客運賃の場合、初乗り(~3km)は現行210円のところ240円に改定し、30円値上げする。

おもな区間の運賃(現行額→改定額)は、電鉄富山~稲荷山が210円→240円、電鉄富山~南富山・越中荏原が320円→360円、電鉄富山~上市・五百石が610円→700円、電鉄富山~立山が1230円→1420円。定期旅客運賃の平均改定率は通勤が13.7%で、通学は5.5%になる。

老朽化が激しい西魚津駅の駅舎。【撮影:草町義和】

富山市内の路面電車(軌道線)の改定率は平均13%。普通旅客運賃は現行210円均一のところ30円値上げして240円均一になる。定期旅客運賃の平均改定率は通勤が10.7%、通学が8.9%。

路面電車も30円値上げされる。【撮影:草町義和】

このほか、ICカードSF利用割引は継続する。

富山地鉄によると、利用状況は現在もコロナ禍前の水準を下回っている。また、最低賃金の上昇や生産年齢人口の減少で人材確保も厳しい状況が続く見通しだ。老朽化した車両や設備の更新などサービスレベルの維持・向上を図るため、運賃の値上げを申請したという。

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