阪神電気鉄道(阪神電鉄)は4月30日、武庫川線で運行している車両を5月末に更新すると発表した。これにより阪神電鉄で唯一残っていた「赤胴車」が引退。阪神電鉄は引退記念グッズを発売する。
グッズは赤胴車をデザインしたクリアファイルやペン、キーホルダー。5月1日の10時から鉄道趣味オンラインショップ「鉄道甲子園」で販売される。このほか、赤胴車の方向幕をデザインした定規も5月末に「鉄道甲子園」で販売される予定だ。発売額は各400~800円。
赤胴車は、車体上部をクリーム色、下部(胴回り)を赤系統のバーミリオンで塗装した阪神電鉄の車両。1958~1959年に阪神電鉄の急行用として製造された3301・3351形電車がこの塗装でデビューし、当時人気の漫画キャラクターだった「赤胴鈴之助」にちなんで「赤胴車」と呼ばれた。
その後に製造された特急・急行用車両も、1995年までこのデザインを採用。阪神電鉄の代表的な車体デザインのひとつとして定着したが、老朽化による引退やリニューアルによる塗装変更で徐々に数を減らし、いまは武庫川線用の7861・7890形電車など4両だけになった。
この4両も今年2020年5月末、5500形電車の改造車「タイガース号」「甲子園号」が導入されることにより引退する予定だ。このうち1両は2021年春をめどに武庫川団地内に設置され、地域の人が交流するコミュニティスペースとして活用される。