秋田港の24系が盗難 寝台特急「あけぼの」などで活躍、5年前から「輸出待ち」

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秋田臨海鉄道は4月23日、同社の駅構内に留置されている車両の部品が盗まれたと発表した。同社は警察に通報し、一般からの情報提供を呼びかけている。

秋田臨海鉄道が預かっている24系。【画像:秋田臨海鉄道】

部品が盗まれたのは、秋田港の貨物線を運営する秋田臨海鉄道の秋田港駅に留置されている24系客車。複数の車両の鍵が開けられており、愛称や行先を表示する装置が外されているのが確認できたという。秋田臨海鉄道は敷地内への不法侵入と盗難の点から警察に通報した。

秋田臨海鉄道は「これらの車両は第二の活躍の場を求めてお客様からお預かりしている、今となってはJRの本線上で走行していない貴重な車両達」とし、防犯カメラの設置など警備を強化するほか、警察とも協力して「断固たる措置」を講ずるとしている。また、転売なども視野に入れ、一般からの情報提供を求めている。

24系は1973年から1980年にかけて製造された国鉄の寝台客車。車内設備は14系客車をベースとし、電源方式は14系の分散方式から集中方式に変わったのが特徴だ。B寝台車は3段式で登場した24形と2段式の25形の2種類あり、24形のB寝台車ものちに2段式に改造されている。

分割民営化に伴いJR北海道・JR東日本・JR西日本・JR九州の4社が引き継いだが、車両の老朽化や寝台列車の衰退などで、JR東日本を除く3社の24系はすべて廃車に。JR東日本の24系もすでに運用を終了しており、大半が廃車になった。

廃車になったJR東日本の24系客車のうち、寝台特急「あけぼの」などで使われていた27両は2015年、海外に輸出するため秋田港の大浜埠頭(ふとう)に搬入された。その後は輸出待ちの状態で大浜埠頭にとどまり続けていたが、昨年2019年には秋田港駅に搬入、留置されていた。

日本の鉄道で使われた中古の鉄道車両が海外に譲渡されて再利用されている例としては、ロシア(サハリン)やミャンマー、インドネシアなどがある。24系もタイやマレーシアなどへの譲渡例がある。

また、海外譲渡を目的に港湾部の保税地区などに搬入されたものの、何らかの事情で譲渡の契約がキャンセルされ、そのまま放置されているケースもある。JR西日本で使われていたキハ58系気動車のキハ28形2両は中国・天津港に搬入されたが、2004年以降は同港の保税地区に放置されたままになっている。

中国・天津港の保税地区にとどまり続けているキハ28形。【撮影:草町義和】
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