相鉄本線・西谷~二俣川の地下化「事業費1.3倍」に 完了時期の変更は?



横浜市は相鉄本線の西谷~二俣川で実施している連続立体交差事業(連立事業)について、事業費が約273億円増加する見込みを明らかにした。当初計画の1.3倍になる。

相鉄本線・西谷~二俣川の地下化工事で構築された発進立坑。【画像:横浜市】

この連立事業は、西谷~二俣川の3.6kmのうち鶴ケ峰駅を含む約2.8kmを事業区間として線路を地下化するもの。これにより踏切10カ所を解消し、交通渋滞の緩和や市街地の一体化を図る。事業費は当初の計画では約784億円で、このうち9割(706億円)を国と横浜市が負担。残り1割(78億円)を相鉄が負担するものとしていた。

事業区間の平面図や縦断面図など。【画像:横浜市】

横浜市が1月22日に明らかにした連立事業の再評価結果によると、事業費は当初計画から約273億円増の約1057億円になる見込み。同市は内訳を確認したうえで増額分の負担割合を相鉄と協議し、約102億円を国と横浜市、残り約171億円を相鉄側が負担することで決定した。国と横浜市の負担割合は今後、国土交通省と協議するという。この結果、事業費全体での負担割合は国・横浜市が76%、残り24%が相鉄の負担になる。

事業費と負担割合の変化(横浜市の負担額は国費含む)。【画像:横浜市】

横浜市によると、建設資材の高騰や労務費の上昇のほか、一部区間で特定有害物質の含有が確認されたことから処分費が増加。また、土質の詳細な調査を行った結果、シールド加泥材の配合や仮設構造物の設計変更、掘削工法の変更などが生じたことから施工費も増加した。一方、費用便益比(B/C)は1.523と分析。2023年までに神奈川東部方面線(相鉄・JR直通線と相鉄・東急直通線)が開業して沿線地域の地価が上昇したこともあり、当初分析の1.5から若干上昇した。

現在の事業進捗率は13%で、用地取得率は91%に達している。用地買収が必要な土地は取得が完了。区分地上権の設定が必要な土地も引き続き契約に向けた交渉を予定している。工事は来年度2026年度中のシールドマシン発進に向け、全工区で掘削工事と土留め工事が進められている。今年2026年1月にシールドマシンの現地組立が始まったという。

地下化される鶴ケ峰駅で進む掘削工事。【画像:横浜市】

横浜市は工事について「概ね予定どおり進捗」としている。事業施行期間は当初計画から変更せず、引き続き2033年度末の事業完了を目指して工事を進める方針だ。

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