宇都宮LRT「西側延伸」軌道設計を実施へ 停留場数は12カ所を想定



宇都宮市は4月5日、路面電車タイプの軽量軌道交通(LRT)の宇都宮駅西側への整備に向け、軌道基本設計業務委託の公募型プロポーザルを公告した。

8月開業予定の芳賀・宇都宮LRTに導入される路面電車。【撮影:鉄道プレスネット】

この業務はLRTの整備で必要な軌道施設・道路・高架の構造や配置など、基本的な事項の設計を行うもの。業務内容は軌道新設工事に関係する軌道施設の基本設計や、道路・高架構造・平面交差点の予備設計、運営施設・既設構造物・トランジットセンター・排水計画の基本設計になる。予算上限額は4億8453万9000円。

参加申請の締切は4月26日で審査書類の提出期限は5月24日。その後、書類審査やヒアリング審査を経て6月14日に設計者を特定し、7月中旬頃に契約を締結する予定だ。履行期間は来年2024年3月8日まで。

宇都宮市では、JR宇都宮駅から東進して芳賀町に向かう芳賀・宇都宮LRTが今年2023年8月頃に開業の予定。昨年2022年8月には宇都宮駅西側への延伸構想について、整備区間が宇都宮駅東口停留場から教育会館付近停留場(仮称)の約5kmに決まった。事業費は概算で約400億円程度。

LRTの西側延伸区間(赤)。【画像:国土地理院地図、加工:鉄道プレスネット】

公告などによると、西側延伸区間の停留場は12カ所で平均400mに1カ所の設置を想定している。途中のおもな停留場は、宇都宮駅西口・二荒山神社付近・東武宇都宮駅付近・桜通り十文字付近・護国神社付近(いずれも仮称)。このうち桜通り十文字付近停留場には、バスなどほかの公共交通との乗換拠点となるトランジットセンターを設ける想定だ。

宇都宮市は2024年内に軌道事業の特許を申請して2026年内に工事着手する方針。2030年代前半の開業を目指している。

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