西武新宿線・中井~野方の地下化「さらに7年延期」へ 事業費は400億円増



西武新宿線の中井~野方(東京都中野区)で実施されている連続立体交差事業の完了がさらに7年延期される見通しになった。事業費も物価高騰などを受けて400億円ほど増える。

第5工区(中井方取付部)の工事現場。シールドマシンの組立作業が始まっている。【画像:西武鉄道】

この連続立体交差事業は東京都の事業。中井~野方の3.2kmのうち新井薬師前駅と沼袋駅を含む約2.4kmを事業区間として線路を地下化し、7カ所の踏切を解消する。シールド工法でトンネルを構築するが、駅部など一部は開削工法で建設する。2011年の都市計画変更と2013年の事業認可を経て着手した。事業認可時点では事業費を約726億円、事業施行期間を2020年度までとしていた。

しかし用地買収の難航などから、東京都は2020年4月に事業施行期間を2026年度まで延長。事業費も2023年6月の事業再評価で約500億円増の約1219億円に膨れあがるとしていた。

事業区間の平面図と縦断面図。【画像:東京都】

東京都が今年2025年10月28日に開いた事業評価委員会で報告したところによると、用地買収の遅れに加えてシールドマシンの掘進速度や施工方法の見直しを行うものとし、事業施行期間を2033年度まで延長する方針。この場合、事業完了は当初の予定から13年延期されることになる。線路の地下化は2032年度に行う考え。事業費は人件費や資材価格の高騰などを反映し、約400億円増の約1635億円になる見込みという。

東京都は今後、都市計画法に基づく事業認可の変更手続きを行い、事業施行期間や事業費を変更する考えだ。

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