のと鉄道の新型車両「デザイン投票」4案への意見を募集 2026年度に導入へ



のと鉄道(石川県)は8月1日、同社が導入する新型車両のデザイン案を作成したと発表した。一般投票を実施してデザイン案への意見を募る。

新型車両の更新対象になるNT200形。【撮影:草町義和】

作成したのはA~Dの4案。A案のコンセプトは「風が吹き抜け朱鷺が舞う能登の里山里海」とした。車体の各側面ごとに青ベースの「里海」と緑色ベースの「里山」をデザイン。能登の空を舞うトキをアクセントとして入れている。

新型車両デザインのA案。【画像:のと鉄道】

B案のコンセプトは「地と海が調和するやすらぎの能登の原風景」。青や緑が複合的に重なるデザインを施した。

新型車両デザインのB案。【画像:のと鉄道】

C案のコンセプトは「点描の朱鷺が人の想いと未来を乗せ翔ぶ」。能登の里山にトキが放鳥されるタイミングに合わせて新型車両が導入されることから、トキが飛ぶ姿を連続模様のデザインでまとめた。

新型車両デザインのC案。【画像:のと鉄道】

D案のコンセプトは「桜色と建具模様で受け継ぐトリコロール(三色)」。能登鹿島駅の桜並木にちなんで桜色をメインカラーとし、初代車両のNT100形気動車と2代目車両のNT200形気動車のデザインで採用された白とグレーの2色を加えた。

新型車両デザインのD案。【画像:のと鉄道】

一般投票の期間は8月1日から31日まで。のと鉄道のウェブサイトからアクセスできる投票ページで受け付けている。

のと鉄道は能登半島南部の七尾線のうち七尾~穴水33.1kmを運営する第三セクター。利用者の減少に加え能登半島地震(2024年1月)で甚大な被害が発生し、厳しい経営が続いている。

このため、鉄道施設や車両の費用を石川県や沿線自治体が全面的に支援する鉄道事業再構築実施計画(2025年7月1日~2035年3月31日)の認定を受けた。この実施計画には、普通列車で現在運用しているNT200形の更新を目的とした新型車両の導入も盛り込まれており、ディーゼルエンジンで発電した電気でモーターを回して走る電気式気動車を採用。来年度2026年度に導入される予定だ。

のと鉄道が今回公表した新型車両デザイン案の車体形状は、川崎重工子会社の川崎車両が国土交通省主催の官民研究会(2025年4月)で開発の推進を明らかにした、地域鉄道向け電気式気動車「GreenDEC」のイメージイラストと類似している。川崎重工・川崎車両はGreenDECを「水素Ready車両」と位置付けており、将来的にはLNG燃料内燃気動車や蓄電地車両を経て水素燃料内燃気動車を開発することを目指している。

川崎重工・川崎車両が開発を推進している「GreenDEC」の開発イメージ。【画像:川崎重工・川崎車両】

のと鉄道は鉄道プレスネットの取材に対し、デザインについては「投票結果を踏まえて年内には発表する予定」と話した。一方、新型車両の製造メーカーは「想像におまかせする」として明らかにしなかった。

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