ドイツの鉄道技術見本市「シンガポール」で開催へ アジア・太平洋市場に焦点



ドイツの首都ベルリンの鉄道技術見本市「イノトランス」がアジアでも開催されることが決まった。運営団体のメッセ・ベルリンは6月30日、シンガポールで「イノトランス・アジア」を開催すると発表。シンガポール政府観光局と覚書を締結した。

メッセ・ベルリンとシンガポール政府観光局の覚書締結式。【画像:メッセ・ベルリン】

開催予定日は2年後の2027年9月7~9日。メッセ・ベルリンは「活況を呈するアジア・太平洋市場に焦点を当てる」「中国とインド、東南アジアの多くの国々で近代的な鉄道輸送技術、自動化、持続可能なソリューションに対する需要が高まっている。イノトランス・アジアは、シンガポールでアジア市場のための中心的なプラットフォームを構築する」としている。

イノトランスは世界最大級の鉄道見本市。1996年から偶数年の9月にベルリンで開催されている。次は来年2026年9月22~25日にベルリンで開催される予定だ。

イノトランスの会場(2024年)。【画像:メッセ・ベルリン】
ベルリンのイノトランスでは鉄道車両の展示も行われている(2024年)。【画像:メッセ・ベルリン】

メッセ・ベルリンは「ベルリンのイノトランスは今後も業界の中心であり続ける」としつつ、イノトランス・アジアについては「2年ごとに開催されるイノトランス・ベルリンを補完する」と位置付けており、今後は偶数年にベルリン、奇数年にシンガポールで開催する体制に変わるとみられる。

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