中国・長春(吉林省)の路面電車線で5月29日、水素動力の観光電車「氢春号」の試験運行が始まった。中国の『吉林日報』やウクライナの『Railway Supply』などが報じた。

車両の長さは15.85m。1両から6両まで柔軟な編成を組むことができる。水素タンクに42.7kgの水素を貯蔵し、航続距離は1回の充塡(じゅうてん)で320km以上、1kmあたりのエネルギー消費量は1.5kWhという。
内装は渦巻き模様の彫刻を施した手すりや湾曲したドーム天井を採用。ウォールランプや蓄音機を設置し、ノスタルジックな雰囲気でデザインしている。

『Railway Supply』によると、「氢春号」は日本の鉄道車両メーカーの日本車両が1941年に製造した路面電車を、中国中車グループの中車長春軌道客車が全面的に改造した車両という。
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