東武鉄道は4月30日、本年度2025年度の鉄道事業設備投資計画を発表した。総額498億円。自動運転に対応した新造車両の設計・検討などに着手する。

東武鉄道は大師線で自動運転レベル「GoA3」の実現に向けた検証を進めている。GoA3は運転士が乗らないドライバーレス自動運転の一種で、添乗員のみ乗務する。2025年度の設備投資計画では、前方障害物検知システムの仮設搭載検証試験に加え、自動運転対応新造車両と自動運転システムの設計・検討を実施。新造車両は2026~2027年度に4編成を導入し、2028年度以降の検証運転の実施を目指すとしている。
東上線や野田線(東武アーバンパークライン)では車両の更新を進める。2026年度以降に順次導入する東上線の新型車両「90000系」電車について、2025年度は2編成20両の製作を進める。野田線では2024年度にデビューした新型車両「80000系」電車を2025年度は4編成増備。60000系電車5編成のリニューアルも実施する。



線路を高架化する連続立体交差事業は、伊勢崎線(東武スカイツリーライン)のとうきょうスカイツリー駅付近で同駅の駅舎新設と留置線の高架橋工事を推進。伊勢崎線・野田線の春日部駅付近では下り線を東側に移設する。東上線の大山駅付近は設計や支障物移転工事を推進する計画だ。
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