東海道新幹線の上級クラス座席「半個室」も導入 イメージ公表、個室との違いは?



JR東海は3月19日、東海道新幹線に導入する「上級クラス座席」について、すでに発表している「個室タイプ」に続いて「半個室タイプ」も導入すると発表。イメージを公表した。

東海道新幹線の米原駅を通過する列車。【画像:gumi_train/写真AC】

半個室タイプの座席は10号車に設置。東京寄り20席分のスペースを半個室タイプに変える。これにより10号車のグリーン車は現在の68席から48席に減る。通路を中央に配置し、その両側に合計6席設置。通路と座席のあいだは出入り用の鍵付き扉を設けて仕切る。

現在の10号車(上)と上級クラス座席(半個室タイプ)導入後の10号車。【画像:JR東海】
上級クラス座席(半個室タイプ)の通路。【画像:JR東海】
通路(左)と座席(右)のあいだの扉を開けた状態。【画像:JR東海】

その一方で個室タイプとは異なり、縦方向の座席と座席のあいだには仕切り壁を設けない。座席を転換することで対面でも利用できるようにする。

半個室タイプの座席は大型バックシェルタイプでレッグレスト付きのリクライニングシートを採用。これにより「高いプライベート感」を確保するという。半個室タイプ座席専用のWi-Fi環境や荷物スペースも確保する。

座席は大型バックシェルタイプでレッグレスト付きのリクライニングシート。【画像:JR東海】

半個室タイプ座席のサービス開始は2027年度中の予定。一方、個室タイプ座席のサービス開始時期はこれまで2026年度中としていたが、今回の発表では2026年秋にサービスを開始する予定とした。

発表済みの個室タイプ座席は半個室タイプに先立ち2026年秋にサービスを開始する予定。【画像:JR東海】

JR東海は昨年2024年4月、グリーン車より上質なサービスを提供する上級クラス座席として個室タイプの座席を導入すると発表。このとき同社は『鉄道プレスネット』の取材に対し「個室は『グリーン車の上級クラス座席や、ビジネス環境を一層高めた座席』の検討結果の一つ。引き続き検討を進める」と話し、上級クラス座席は個室タイプだけにならない可能性を示唆していた。

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