JR西日本は2月27日、スペインの鉄道インフラ管理機構(ADIF)と協力覚書を締結したと発表した。「持続可能な鉄道システムの構築」に向け連携する。

スペイン・マドリードのADIF本社で2月24日に締結した。覚書では「双方が抱える諸課題への対応及び技術協力」を通じた持続可能な鉄道システムの構築」「効率的な鉄道アセット管理、メンテナンスの省力化、少人化」「気候変動対策、地球環境保全」「AI(人工知能)等、DX(デジタルトランスフォーメーション)技術の活用」などを盛り込んでいる。
JR西日本によると、今後はとくにAIの活用やエネルギー効率の向上による環境負荷低減、鉄道システムの効率的なメンテナンスなどの分野で連携し、技術革新の取り組みを進める。また、専門家の派遣や研修プログラムなどを通じて相互に人財育成を推進するという。

ADIFは2005年、スペイン国鉄(Renfe)の上下分離により発足。スペイン国内の約1万1800km・1453駅の線路や信号設備、駅を管理する。列車の運行は上下分離で発足したRenfe Operadora(レンフェ・オペラドーラ)が担っている。
JR西日本は昨年2024年5月にも、スイス国鉄(SBB)と技術交流を目的にした覚書を締結している。
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