JR西日本「約5万円で30日乗り放題」ICOCAフリーパス 必要資金は10万円超え



JR西日本は2月12日、フリーパス「(ICOCAでGO)JR西日本無限大パス」を発売すると発表した。同社の交通系ICカード「ICOCA」のほぼ全エリアで30日間、普通列車を自由に乗り降りできる。

山陰本線の普通列車。【撮影:草町義和】

利用できるのはJR西日本が運営する鉄道路線のうちICOCAエリアの路線。ただし北陸エリアの七尾線と城端線は利用できない。山陰本線の鳥取~倉吉~伯耆大山はICOCAが導入される3月15日以降、利用可能だ。利用できる列車は快速・普通列車の普通車自由席。在来線で特急列車や座席指定券などが必要な列車に乗車する場合は料金券が別途必要。新幹線は利用できない。ほかに関西主要駅の対象店舗で使える割引等のクーポンが8回分付く。

利用期間は2月15日~4月10日の連続する30日間。購入時に指定した利用開始日から30日間有効だ。発売期間は2月14日~3月12日で3月12日利用開始分までの発売。利用開始日の1カ月前から当日23時30分まで購入できる。

発売額は5万240円で子供用の設定はない。東海道・山陽本線の大阪~下関を普通列車で移動する場合、所定運賃(2月12日時点)は片道8910円。この区間を3往復(所定運賃で5万3640円)すると「無限大パス」のほうが3220円安くなる計算だ。

「JR西日本無限大パス」で利用できるエリア。【画像:JR西日本】

発売場所はMaaSアプリ「KANSAI MaaS」のみ。利用時にはKANSAI MaaSに登録したICOCAカードやモバイルICOCAなどが必要で、利用開始前にJR西日本の券売機などでJR西日本のポイント「WESTERポイント(チャージ専用)サービス」の利用登録を行う必要がある。

利用開始日になったら、KANSAI MaaSアプリ内で購入済の「JR西日本無限大パス利用開始券」のボタンを押すと、利用できるようになる。利用時には登録済みのICOCAにあらかじめチャージしておき、自動改札機・車載型IC改札機を通る必要がある。この時点ではチャージから運賃分が引き取られるが、利用月の翌月末にICOCAで利用した運賃相当分をWESTERポイント(チャージ専用)で全額返される。

このため、所定運賃より安く利用するためには、「無限大パス」購入費用の5万240円に加え、あとでポイントバックされる分のチャージ費用(5万240円以上)の合計10万480円以上の資金が必要になる。

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