大井川鉄道「544往復」でお得なフリー切符 純金製、創立100周年を記念



大井川鉄道(静岡県)は今年2025年3月10日に創立100周年を迎える。同社は記念商品として「純金製100万円きっぷ」などを発売する。

大井川鉄道が自社発注した蒸気機関車の121号機。【画像:大井川鉄道】

「純金製100万円きっぷ」は、2026年3月31日まで有効のフリー切符。大井川本線の電車とSL列車が乗り放題だ。SL列車は自由席利用で、「Train Dining オハシ」などの特別企画列車は利用できない。発売額は100万円で別途送料がかかる。購入の申し込みは大井川鉄道のオンラインショップで受け付けている。受注生産のため、手元に届くまで4~5週間かかる。

大井川本線のうち運休区間を除く金谷~川根温泉笹間渡を普通列車で往復する場合、2026年3月31日までに同区間を544往復すると「100万円きっぷ」を利用したほうが所定の普通旅客運賃(1往復1840円)よりお得になる。

「純金製100万円きっぷ」のイメージ。【画像:大井川鉄道】

このほか、100周年記念商品として記念コイン(1万円)や記念腕時計(3万2000~3万5000円)、名刺乗車券(1セット100枚1万2000円)を発売する。記念コインは大井川鉄道が自社発注した蒸気機関車で国鉄C12形ベースの121号機と登録有形文化財の新金谷駅の駅舎をデザイン。名刺乗車券は表面に自分の名前やメッセージを印刷し、裏面は大井川本線・金谷~川根温泉笹間渡の任意の区間を1枚に限り1回利用できる乗車券になる。

大井川鉄道は100年前の1925年3月10日に設立。1927年から1931年にかけ大井川本線が開業した。コロナ禍による利用者の減少に加え、2022年の水害で大きな被害が発生。現在も川根温泉笹間渡~千頭が運休中で、厳しい経営が続いている。

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