JR西日本の近畿統括本部は12月13日、大阪・関西万博のアクセス輸送の概要を発表した。万博の開催に先立ち、JR線のダイヤ改正が行われる来年2025年3月15日から10月13日まで万博アクセス輸送を実施する。

大阪・関西万博は大阪湾の人工島「夢洲」を会場として2025年の4月13日から10月13日まで開催される。鉄道によるアクセス輸送は夢洲に直接乗り入れる大阪メトロ中央線がメインになるが、JR西日本も臨時列車「エキスポライナー」とシャトルバスを組み合わせたアクセス輸送を実施。中央線を補完するサブルートになる。
「エキスポライナー」は東海道・山陽新幹線が乗り入れる新大阪駅から桜島線(JRゆめ咲線)の終点・桜島駅まで直通運行。東海道本線の貨物支線(梅田貨物線)やJRゆめ咲線を経由する。途中、大阪駅(うめきた地下ホーム)とユニバーサルシティ駅に停車。桜島駅では万博会場に乗り入れるシャトルバスに連絡する。

車両は「JR WEST Parade Train」(2編成)などを使用する。「Parade Train」は大阪環状線用の323系電車の桜島寄り先頭車を改造したもの。車体をラッピングで装飾するほか、車内全体にLEDパネルを設置して映像コンテンツを表示する。外の景色をリアルタイムに投影して「パレードに包まれるオープンカーのような開放感」を演出したり、拡張現実(AR)技術を用いて万博への期待感を高めたりするコンテンツを流すという。万博期間用の演出は4月13日から開始する予定。それまでは告知映像などを表示する。

「エキスポライナー」の運行本数は平日の場合、新大阪発が7時32分~19時39分の14本で、桜島発は11時25分~22時15分の12本。新大阪発の7~8時台が30分程度の間隔で、それ以外はほぼ1時間間隔。桜島発は毎時15分発(16時台は11分発)の運行になる。このほか、「エキスポライナー」以外にも大阪環状線・JRゆめ咲線や阪和線で万博アクセス向けの列車を増発する。
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