和歌山電鉄「たま電車2号」導入へ クラウドファンディングで改装費を調達



貴志川線を運営する和歌山電鉄は2月22日から、2本目の「たま電車」となる「たま電車ミュージアム号」の導入費用を調達するため、クラウドファンディングを始めた。

「たま電車ミュージアム号」のイメージ。【画像:水戸岡鋭治・ドーンデザイン研究所・和歌山電鉄】

「たま電車ミュージアム号」は、貴志駅のマスコットで同駅の「駅長」を務めるネコ「ニタマ」をモチーフにする車両。和歌山電鉄が運用している2270系電車のうち、第2276編成「おもちゃ電車」を改装する。デザインはドーンデザイン研究所の水戸岡鋭治さんが担当。改装費は4500~5000万円程度を見込んでおり、その一部をクラウドファンディングで調達する。

「たま電車ミュージアム号」にリニューアルされる「おもちゃ電車」。【撮影:草町義和】

クラウドファンディングの募集期間は2月22日~5月21日で、目標額は1500万円。7月末までに返礼品を送付する。返礼品は「ニタマ」の肉球印付きオリジナルポストカードと、「たま電車ミュージアム号」限定缶バッチ。リニューアル工事は秋に実施し、12月の運行開始を目指す。

貴志川線は和歌山~貴志間14.3kmを結ぶ路線。かつては南海電鉄が運営していたが、2006年に岡山電軌の子会社として設立された和歌山電鉄が引き継いだ。

車両も南海が同線で運用していた2270系電車を引き継いだが、一部の車両は利用者の誘致策としてリニューアルが行われており、第2275編成は貴志駅の初代「ネコ駅長」だった「たま」(2015年死亡)をモチーフにした「たま電車」にリニューアルされている。

貴志駅の初代「ネコ駅長」をモチーフにした「たま電車」。【撮影:草町義和】