2022年「ローレル賞」東京メトロ17000・18000系と京阪3850形に



鉄道趣味団体「鉄道友の会」は5月26日、2022年のローレル賞に東京メトロ「17000系・18000系」と京阪電鉄「3850形」を選定したと発表した。

ローレル賞を受賞した東京メトロ17000系。【画像:鉄道友の会】

17000系は有楽町線・副都心線用として2021年2月にデビュー。同年8月には半蔵門線用として18000系がデビューした。17000系と18000系は7000系・8000系の更新用として同時期に設計、開発されており、車体構造や搭載機器の共通点が多い。

いずれも座席幅の拡大や全車両へのフリースペース設置、ホームと車両の間の段差低減などが図られている。走行装置は炭化ケイ素(SiC)を使用した制御装置や永久磁石同期電動機(PSPM)を採用するなどして電力消費量の削減を図った。

友の会は「17000系と18000系は得票数も多く、サービス設備や搭載機器のレベルアップを積み重ねた点や、2系列を基本仕様の共通化による取扱い、メンテナンスの共通化を最大化するとともに、投入線区の独自性の両面を実現したことを評価し、ローレル賞に選定しました」としている。

17000系との共通点が多い18000系も受賞した。【画像:鉄道友の会】

京阪電鉄の3850形は、2008年から運用されている3000形(2代目)の座席指定車「プレミアムカー」として製造され、2021年3月にデビュー。車内には横3列(2+1列)の回転式リクライニングシートが配置された。側窓のLCD式出入口部表示器は複層ガラスの層間に液晶ディスプレイを内蔵。友の会によると、鉄道車両の窓用ガラス(車外向け)として世界で初めて採用したという。

3000形向けのプレミアムカー3850形もローレル賞を受賞。【画像:鉄道友の会】

友の会は「通勤・観光のあらゆるシーンにおいて瀟洒で心地よい移動空間を楽しむことができます。その完成度の高さを評価してローレル賞に選定しました」としている。

ローレル賞と同時に発表されたブルーリボン賞は京急電鉄1000形1890番台「ル・シエル」が受賞した。

※追記(2022年5月26日16時34分):公開当初、題名に誤字がありました。おわびして訂正いたします。

《関連記事》
京急電鉄1000形1890番台「ル・シエル」2022年ブルーリボン賞
半蔵門線「18000系」と有副線「17000系」の違いは? 見た目だけではない