JR北海道は12月13日、来年2025年3月15日に実施するダイヤ改正にあわせ、利用者が少ない5駅を廃止すると発表した。同社が進めている1日平均乗車人員3人以下の駅の廃止の一環。
根室本線の東滝川駅と根室本線(花咲線)の東根室駅、宗谷本線の雄信内駅・南幌延駅・抜海駅が営業を終了する。このほか、釧網本線の緑駅が4月1日から地元自治体の清里町による維持管理駅に移行。維持費を清里町が負担する。
東滝川駅は滝川~赤平のあいだにある駅で、1913年に幌倉駅として開業。1954年、現在の駅名に改称された。

東根室駅は花咲線の西和田~根室にある駅で、1961年に開業。日本の鉄道駅では最東端に位置する。この駅が廃止されると、旅客を扱う駅としては東根室駅が開業するまで最東端だった根室駅が再び最東端の座に返り咲く。

宗谷本線の雄信内駅と南幌延駅は糠南~幌延のあいだにある駅。雄信内駅は1925年、南幌延駅は1959年に開業した。両駅とも2021年4月から地元の幌延町が維持費を負担する形で存続したが、同町が今年2024年7月までに2025年度以降の維持費を負担しないことを決め、事実上廃止が決まっていた。


抜海駅は勇知~南稚内にある駅で1924年に開業。無人駅としては日本最北端の駅だ。この駅も2021年4月から地元の稚内市が維持費を負担する体制に移行。2022年に維持費負担の終了による廃止の可能性が浮上したが、このときは住民の声を受ける形で維持費負担を継続した。

しかし同市は2025年度以降の維持費を負担しないことを2024年6月までに決め、最終的に廃止が決定した。この駅が廃止されると、日本最北の無人駅は勇知駅に変わる。
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