西武リアルティソリューションズは、西武線の所沢駅(埼玉県所沢市)近くの商業施設「エミテラス所沢」に、かつて西武山口線で使われていた「おとぎ電車」を設置した。10月20日に記念イベントが行われる。

エミテラス所沢に設置されたのは「おとぎ電車」ことB11形蓄電地機関車の1両(B15)。10月17日未明、トレーラーでエミテラス所沢に搬入され、設置作業が行われた。




記念イベントは10月20日の10時45分~12時30分、エミテラス所沢の「おとぎ電車屋外展示エリア」で開催される。西武鉄道の公式キャラクター「らびゅーくん」と一緒に写真が撮れる撮影会で、子供用の西武鉄道駅員制服の貸し出しも予定している。

エミテラス所沢は西武鉄道の所沢車両工場跡地に建設された大型商業施設。9月24日にオープンした。車両工場の歴史を示す「レガシー」として、所沢駅と車両工場を結ぶ線路があった場所の一部にレールが設置されたほか、訓練用として使われていた2000系電車の運転シミュレーターも設置されている。
B11形はナローゲージ鉄道時代の西武山口線用として5両が製造された蓄電地機関車。「おとぎ電車」と呼ばれ、5両のうちB12~B15の4両は所沢車両工場で製造された。1984年の引退後はB13・B15の2両が大井川鉄道などを経て鉄道模型メーカーの関水金属が保有。今回、B15が関水金属から西武に譲渡された。

西武リアルティソリューションズはB15も所沢車両工場の「レガシー」としてエミテラス所沢で静態保存して展示する。関水金属が継続して保有しているB13は、同社の鶴ヶ島工場(埼玉県)に整備された庭園鉄道「関水本線」で動態保存される計画だ。
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