中国「杭州~温州」高速鉄道が開業 長江デルタに新路線 最短1時間27分



中国の杭温高速鉄道が開業した。初日の9月6日は列車番号G9505の高速列車が杭州西駅を9時に発車し、温州北駅に向かった。『新華社通信』や『人民日報』が報じた。

中国の杭州と温州を結ぶ杭温高速鉄道。【画像:中国国家鉄路】

杭温高速鉄道は中国の長江デルタ地帯に整備された高速鉄道。上海の南西約140kmにある杭州から南下し、東シナ海沿岸の温州を結ぶ。距離は276kmで、日本の東海道新幹線の東京~豊橋(実キロベースで274.2km)に相当する。一部の区間は民間資本により建設された。

駅は杭州寄りから桐廬東・浦江・義烏・横店・磐安・仙居・楠渓江・温州北・温州南の9駅。温州北~温州南は既設の杭深高速鉄道に乗り入れる形だ。設計上の最高速度は350km/hで、杭州西~温州北を最短1時間27分で結ぶ。1日の運行本数は38本。

杭温高速鉄道の位置(赤)。【画像:OpenRailwayMap/OpenStreetMap、加工:鉄道プレスネット】

中国の国鉄線を運営する中国国家鉄路集団は「長江デルタに新たな路線が加わり、杭州と温州という二つの有名な観光都市が便利な高速鉄道ルートで結ばれた」とアピール。『人民日報』は「杭州・金義・温州の三大都市を1時間圏内で結ぶネットワークがほぼ完成し、浙江省南部の山間部にある浦江・東陽・磐安・仙居も高速鉄道時代に入った」と解説した。

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