山陽電鉄は8月28日、国土交通省の近畿運輸局長に旅客運賃の変更を届け出た。普通旅客運賃は8km以上の区間で値上げする。全体の改定率は1.724%。
普通旅客運賃(鉄道駅バリアフリー料金含む)は8~21kmと30~34km、45~54kmの区間で10円値上げし、22~29kmと35~39km、55~60kmの区間で20円値上げする。40~44kmの区間は30円値上げ。1~7kmの区間は据え置く。西代~山陽明石は現行460円のところ10円値上げの470円。西代~山陽姫路は現行840円から20円値上げの860円になる。
通勤定期旅客運賃(鉄道駅バリアフリー料金含む)は1カ月の場合、15kmの区間では340円値上げの1万7790円になる。通学定期旅客運賃は家計負担に配慮して現行運賃を据え置く。
山陽電鉄は消費税率の引き上げに対応するため旅客運賃の上限変更を2019年7月に申請して同年9月に認可されたが、実際に適用する運賃(実施運賃)は一部の距離帯で上限額より安くしていた。昨年2023年4月には従来の実施運賃に鉄道駅バリアフリー料金(普通旅客運賃で10円)を加算している。今回の運賃改定では普通旅客運賃と定期旅客運賃を上限額まで引き上げる。
改定時期は来年2025年1月の予定。改定日は決定次第、改めて案内する。山陽電鉄によると、電気料金や資材価格、人件費の高騰による経費増加に対応する財源を今回の運賃改定で確保するという。
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