山梨県韮崎市内の韮崎中央公園で静態保存されている国鉄EF15形電気機関車の198号機が再塗装され、現役時代の姿が再現された。7月27日にお披露イベントが行われる。

7月27日のお披露目イベントは9時45分~10時にセレモニーを実施。10時から13時まで限定観覧エリアの公開と物販が行われる。通常は見学できない運転室をこの日に限り公開。オリジナルステッカーの配布やオリジナルグッズが当たる抽選会、「限定EF15ウイスキー」などの販売も行われる。
韮崎中央公園ではEF15 198と無蓋車のトラ70000形3両、車掌車のヨ5000形1両が連結した状態で静態保存されている。EF15 198は国鉄時代の1986年に廃車。その後は韮崎中央公園で静態保存されているが、「ぶどう色2号」と呼ばれる茶色の塗装は年月の経過とともに剥離が進み、現役時代とは異なる様相を呈していた。
韮崎市は再塗装や修繕の費用を調達するため、2023年11月からクラウドファンディングを実施。第1目標と第2目標で合計2800万円を目指したところ、約2.2倍の6295万7,988円の寄付が寄せられ、EF15 198の再塗装に加えトラ70000形の床面の補修なども行った。

EF15形は1947年から1958年にかけ202両が製造された、貨物列車用の直流電気機関車。おもな部品は同時期に製造された旅客用直流電気機関車のEF58形と同じものを使用している。上越線や韮崎市内を通る中央本線など関東を中心とした直流電化路線で貨物列車を牽引した。
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