JR高崎の電気・ディーゼル機関車「営業終了」2024年秋にファイナル運転



JR東日本の高崎支社は6月6日、同支社のエリア内で運行している電気機関車とディーゼル機関車の旅客列車での営業運行を今年2024年秋で終了すると発表した。同支社は車両の老朽化のためとし、9月15日から「ファイナル運転」と題して電気機関車・ディーゼル機関車牽引の臨時列車を運行する。

上越線の貨物列車を牽引する国鉄時代のEF64形1000番台。【撮影:草町義和】

高崎支社エリア内で営業運行を終了するのは、ぐんま車両センターに所属する電気機関車3両とディーゼル機関車2両の合計5両。EF64形1000番台電気機関車の1001号機と1053号機、EF65形500番台電気機関車の501号機、DD51形800番台ディーゼル機関車の842号機と895号機になる。いずれも国鉄時代に製造、導入された。

営業運行を終了するぐんま車両センターの電気機関車とディーゼル機関車。【画像:JR東日本】

ファイナル運転の臨時列車は9月15日から10往復、合計20本が運行される計画。列車名はカウントダウン方式を採用している。9月中に運行される8往復の列車の概要は次の通りで、列車種別はいずれも快速。高崎支社は10月以降の運行日やヘッドマークのデザイン、各種イベントなどは後日案内するとしている。

※EL=電気機関車、DL=ディーゼル機関車

●DLぐんま10fin
運行日:9月15日
区間・時刻:高崎9時47分→横川10時49分
編成:DL+12系客車4両+EL

●ELぐんま10fin
運行日:9月15日
区間・時刻:横川14時15分→高崎15時18分
編成:EL+12系4両+DL

●ELぐんま9fin
運行日:9月16日
区間・時刻:高崎9時47分→桐生11時55分
編成:EL+12系4両+DL

●DLぐんま9fin
運行日:9月16日
区間・時刻:桐生14時07分→高崎16時04分
編成:DL+12系4両+EL

●DLぐんま8fin
運行日:9月22日
区間・時刻:高崎9時47分→横川10時49分
編成:DL+12系5両+EL

●ELぐんま8fin
運行日:9月22日
区間・時刻:横川14時15分→高崎15時18分
編成:EL+12系客車5両+DL

●ELぐんま7fin
運行日:9月23日
区間・時刻:高崎9時56分→水上12時03分
編成:EL+12系客車5両+DL

●DLぐんま7fin
運行日:9月23日
区間・時刻:水上15時15分→高崎17時14分
編成:DL+12系客車5両+EL

JR東日本の列車の多くは旅客車自体に動力を搭載して自走する電車や気動車だが、レールの下に敷く砕石(バラスト)を運ぶ工事列車や、新型車両などを輸送する回送列車は電気機関車やディーゼル機関車が牽引。観光・イベント向けの臨時旅客列車も一部は蒸気機関車や電気機関車、ディーゼル機関車が牽引している。

老朽化した電気機関車やディーゼル機関車の更新を目的に開発された電気式気動車のGV-E197系。【画像:しろかね/写真AC】

JR東日本は工事列車や回送列車を牽引するための事業用車両として電気式気動車のGV-E197系やE493系電車を導入し、老朽化した電気機関車やディーゼル機関車の更新計画を進めている。

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