大和路線・郡山~奈良間「高架化」来年度から工事着手 インターチェンジ結節の新駅も



JR関西本線(大和路線)・郡山~奈良間の高架化工事が2021年度から始まる。奈良県は2021年度の当初予算案に14億1222万5000円、2020年2月補正予算案に4億1000万円を計上した。

大和路線・郡山~奈良間の高架化完成イメージ。【画像:奈良県】

この工事は郡山~奈良間の4.8kmのうち奈良市内の1880mを高架化し、4カ所の踏切を解消するもの。法手続上は連続立体交差事業ではなく、道路のほうを高架化する場合の事業費を限度額として鉄道を高架化する「限度額立体交差事業」になる。総事業費は約131億円。

奈良県は2016年7月、都市計画法に基づき大和路線の高架化と側道の事業認可を取得。今年2021年1月28日にJR西日本と奈良県が工事協定を締結した。来年度2021年度から工事に着手する方針だ。

高架化区間の中間には、京奈和自動車道の未開通区間に計画されている奈良インターチェンジ(仮称)の予定地があり、同ICの近くに新駅を設ける計画もある。奈良県はインターチェンジと新駅の結節による周遊性の向上を目指す。

高架化区間の位置(赤)。途中に新駅も設ける計画だ。【画像:奈良県】

奈良県はこのほか、2021年度当初予算案で近鉄西大寺駅の高架化・近鉄奈良線の移設の協議・検討に2億円を計上。リニア中央新幹線の奈良市付近駅の早期確定に向けた調査・検討やリニア接続新線(奈良市付近~関西空港)構想の調査・検討にも2500万円を計上した。