横浜市道路局と相鉄は7月18日、相鉄本線の鶴ケ峰駅とその前後で実施している連続立体交差事業(連立事業)の地下化工事について、工事の進行状況を発表した。トンネルの掘削に向けた準備が進んでいる。
この連立事業は相鉄本線・西谷~二俣川の3.6kmのうち鶴ケ峰駅を含む約2.8kmを事業区間として線路を地下化するもの。これにより10カ所の踏切を解消して道路混雑の緩和を図る。2022年1月の都市計画決定と同年6月の事業認可を経て着工した。
事業区間の大半を占めるシールドトンネル区間の第1工区では、西谷寄りにシールドマシンの発進地点となる立坑が設けられる。現在は立坑の予定地で土留壁工事を実施中。線路の下に土留壁を設置する必要があるため、列車運行の終了後に作業を行っている。
鶴ケ峰駅付近の第2工区は同駅北口に作業ヤードを設けており、ヤード内の地下に鶴ケ峰駅の地下ホームを設ける。現在は土留壁工事のための準備作業として重機の組立や資材の搬入を行っている。掘削工事や地下駅構造物の構築工事は来年度2025年度から始まる予定だ。
このほか、作業ヤードに隣接する帷子川親水緑道では仮桟橋を設置。遊歩道を切り替えながら水路の切り回し工事を実施している。また、鶴ケ峰駅から少し離れたバスターミナルでは4月にレイアウトを変更。7月から工事車両がバスターミナル内を走る。
地下トンネルから地上の二俣川駅につながる部分の第3工区では、6月に下り線の線路切替工事を実施した。横浜市道路局と相鉄によると、切替工事の現場はスペースが狭く機械での施工が困難だったことから、総勢169人による人力作業で行ったという。今後は既存の線路設備の撤去と地下構造物を作るための土留壁工事を実施する。
シールドマシンの掘進は2026年度から始まる見込み。事業完了は2033年度の予定だ。
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