北海道新幹線の立岩トンネル「貫通」掘削完了8本目 掘削率77%、高架橋工事も進む



鉄道・運輸機構は7月18日、北海道新幹線の立岩トンネルが貫通したと発表した。工事中の新函館北斗~札幌で計画されているトンネルのうち掘削が完了したのは立岩トンネルで8本目になる。

立岩トンネル山崎工区の貫通時の状況。【画像:鉄道・運輸機構】

立岩トンネルは北海道新幹線の工事区間のうち新八雲(仮称)~長万部に設けられるトンネルの一つ。長さは1万7040mで新青森駅からの距離は204.625~221.665kmになる。

工区は新函館北斗寄りから立岩(5015m)・山崎(4960m)・ルコツ(5000m)・豊津(2065m)の四つに分かれており、このうち立岩・ルコツ・豊津は掘削完了済み。山崎工区が7月18日に貫通した。

立岩トンネルと各工区の位置。【画像:鉄道・運輸機構】
掘削完了済みの立岩トンネルのルコツ工区。【画像:鉄道・運輸機構】

北海道新幹線は青函トンネルを含む新青森~新函館北斗が2016年に開業し、現在は新函館北斗~札幌の211.9kmが工事中。このうちトンネルの総延長は168.926kmで、掘削率は今年2024年7月1日時点で77%に達した。現在はトンネル以外の部分(明かり区間)の工事も本格化しており、7月20日には長万部駅の高架橋工事の起工式と安全祈願が行われる予定だ。

当初は2030年度末(2031年春)の開業が予定されていたが、羊蹄トンネルでシールドマシンが破損するなど工事が難航しており、開業は延期される見通しだ。

《関連記事》
北海道新幹線の札幌延伸「延期」へ トンネル工事が難航、新しい開業予定時期は?
北海道新幹線の札幌延伸「中間4駅デザイン」決定 いずれもアンケート最多得票