タイ・ラオス「両国の首都結ぶ国際列車」まもなく運行開始



タイの首都バンコクとラオスの首都ビエンチャンを結ぶ国際旅客列車が7月19日から運行される。『バンコクポスト』『クルンテープ・トゥラギット』などが報じた。

タイの鉄道。【画像:しょーちゃんKSD/写真AC】

タイ側からの一番列車は7月19日の21時25分、バンコクのアピワット中央駅を発車し、翌20日の9時05分にビエンチャンのカムサワート駅に到着する予定。カムサワート駅はビエンチャンの中心部から7~9kmほど離れている。運賃は300バーツ(約1328円)から。

ラオスは第2次世界大戦以降、長らく鉄道が存在しなかった。軌間が1000mmのタイ国鉄(SRT)をタイ東北部のノンカイから延伸する形でラオスのビエンチャンに乗り入れる約14kmの鉄道が計画され、2009年にノンカイとビエンチャン郊外のタナレンを結ぶ約6kmの区間が第1期区間として開業。旅客列車はこれまでノンカイ~タナレンの短距離で運行されていた。

第2期区間となるタナレン~カムサワートの約8kmは2023年10月に開業記念式典が行われ、これを受けてタイ・ラオス両国の首都を結ぶ列車が運行されることになった。

タイ・ラオスとその周辺の鉄道網。【画像:OpenRailwayMap/OpenStreetMap、加工:鉄道プレスネット】

ラオスではこのほか、ビエンチャンと中国国境近くのボーデンを結ぶ軌間1435mmの高速鉄道が2021年に開業。2023年から中国の昆明とラオスのビエンチャンを結ぶ国際列車も運行されている。

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