関西電力グループの関電アメニックスは、黒部湖遊覧船の運航を今年2024年シーズン限りで終了することを決めた。5月27日、国土交通省の北陸信越運輸局に船舶事業の廃止を届け出た。

黒部ダムの建設により形成されたダム湖(黒部湖)で1969年、初代遊覧船「黒部丸」が運航開始。現在は2代目の遊覧船「ガルベ」が冬季を除き運航されている。今年2024年は6月1日から運航を開始し、11月10日が最終運航となる予定。関電アメニックスはラストイヤーキャンペーンを実施し、記念商品の販売や乗船記念カードのプレゼントなどを行う計画だ。
関電アメニックスによると、近年の観光ニーズの多様化や団体旅行の減少などで乗船客数は2000年代初頭のピーク時の半分以下に。船体の老朽化もあり、事業の継続が困難と判断したという。

黒部ダムを経由する山岳観光ルート「立山黒部アルペンルート」でも、室堂~大観峰の3.7kmを結ぶ立山トンネルのトロリーバスが2024年シーズン限りで運行を終了する予定だが、こちらは2025年シーズン以降、電気バスが運行される。
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