神戸の摩耶ケーブル「車両故障」で運休中 トラブルによる運休相次ぐ



こうべ未来都市機構が運営する摩耶ケーブル線が5月10日の始発から運休している。同社ロープウェー・ケーブル事業部によると車両の故障によるもので、再開日時は未定。摩耶ケーブルと連絡している摩耶ロープウェーは通常通り運行している。

運休中の摩耶ケーブル。【撮影:草町義和】

摩耶ケーブルは摩耶山を登るケーブルカーで、山麓側の摩耶ケーブル駅と虹の駅の0.9kmを結ぶ。1925年、摩耶鋼索鉄道のケーブルカーとして開業した。

1975年には六甲ケーブル線を運営する六甲越有馬鉄道が摩耶鋼索鉄道を合併して六甲摩耶鉄道(現在の神戸六甲鉄道)に改称。摩耶ケーブル線は1995年の阪神・淡路大震災で被災して営業を休止したが、神戸市都市整備公社(現在の神戸住環境整備公社)が同線の事業を引き継いで2001年に再開した。昨年2023年4月、神戸市の第三セクターであるこうべ未来都市機構に移管されている。

摩耶ケーブルの虹の駅。【撮影:草町義和】

摩耶ケーブルは原則として火曜日は運休しており、ほかに設備の点検や台風接近などによる計画運休もあるが、近年は不意のトラブルによる運休が増加している。2021年は10月3日から6日まで通信・信号用無線装置の不具合で運休したほか、工事資材との接触で車両の窓ガラスが破損し、10月27日から11月20日まで運休。2022年は車両の電気系統の不具合で3月13日から15日まで運休した。

今年2024年は4月17~19日に落雷の影響による電気系統のトラブルで運休。4月28日も電気系統のトラブルで始発から夕方まで運休した。

※追記(2024年5月16日10時47分):2024年5月15日の始発から運行を再開した。

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