立山トンネルのトロリーバス「ラストイヤー」イベント開催 テーマごとに3回



立山黒部アルペンルート(長野県・富山県)で富山県寄りの乗り物を運営する立山黒部貫光は、立山トンネルのトロリーバスの運行を今年2024年限りで運行を終了するのに伴い、6月1日から記念イベントを開催する。

2024年限りで運行を終了する立山トンネルのトロリーバス。【画像:立山黒部貫光】

テーマごとに3回に分けて実施。実施期間は第1弾「ありがとう!思い出の立山トンネルトロリーバス」が6月1日~7月26日、第2弾「ありがとう!日本最高所の立山トンネルトロリーバス」が8月24日~9月16日、第3弾「ありがとう!日本最後の立山トンネルトロリーバス・ラストラン!」が10月14日~11月30日になる。

記念カードの配布や事前応募制のバックヤードツアー(6月30日・9月1日・10月14日)、トロリーバスをイメージしたソフトクリームなどの限定メニューの販売、ミニチュア模型や切手などの限定商品の販売を行う。また、10月14日「鉄道の日」や11月30日「ラストランセレモニー」でのイベントに加え、ホテル立山では撮影会に参加できる限定宿泊プランを販売する。

バックヤードツアーのイメージ。【画像:立山黒部貫光】
トロリーバスのミニチュア模型。【画像:立山黒部貫光】

立山トンネルのトロリーバスは1996年に運行開始。それまでディーゼルエンジンのバスが運行されていたが、運行本数の増加に伴い排気ガスのトンネル内滞留がひどくなり、架線から供給を受ける電気で走るトロリーバスに転換した。立山黒部貫光によると、2023年11月30日時点でのべ1920万人が乗車したという。

立山黒部アルペンルートはさまざまな乗り物が導入されている。立山トンネルのトロリーバスは室堂~大観峰を結ぶ。【画像:立山黒部貫光】
立山トンネルは「単線」のため中間に行き違い施設がある。【画像:立山黒部貫光】

車両の更新期を迎えた2023年12月、立山黒部貫光は「今後一層の技術革新が見込まれる分野であることなどを考慮」するとし、車両に搭載した蓄電地の電気で走る電気バスに転換すると発表。北陸信越運輸局長にトロリーバスの廃止を届け出た。立山黒部アルペンルートの関電トンネルで運行されていたトロリーバスも2018年限りで運行を終了して電気バスに転換されており、日本のトロリーバスは立山トンネルを最後に消滅する。

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