JR東日本は3月5日、東京の電車特定区間内で発売している「Suica時差通勤定期券(オフピーク定期券)」を値下げすると発表した。これに先立ちポイント還元のサービスも開始する。
オフピーク定期券は平日朝のラッシュ時間帯を除き利用できる通勤定期券で、通常の通勤定期券より1割ほど安い。10月からは通常の通勤定期券より約15%割安な価格に改定して値下げする。
1カ月の定期券の場合、新宿~立川は通常の通勤定期券が1万4640円。オフピーク定期券は1610円安い1万3030円だが、価格改定後は1万2320円に値下げされ、さらに710円安くなる。
これに先立ち、JR東日本のポイントサービス「JRE POINT」の還元も開始。利用するSuicaをJRE POINTに登録してエントリーし、3月25日以降に有効開始となるオフピーク定期券を購入すると、購入額に対し5%のポイントが還元される。10月からの値下げ分もあわせれば、実質的には通常の定期券の2割引になる。
モバイルSuicaでオフピーク定期券を購入すると、JRE POINTがさらに2%還元。これに加えてJR東日本のクレジットカード「ビューカード」で支払うと、さらに最大4%還元される。
オフピーク定期券は昨年2023年3月に発売開始。JR東日本は通常の定期券より安いオフピーク定期券の発売で通勤客をラッシュ以外の時間帯に誘導し、それによる混雑緩和を目指している。
JR東日本によると、オフピーク定期券の利用者数は発売開始翌月の昨年2023年4月で9万7000人。購入率(枚数ベース)は東京電車特定区間内で完結するすべての通勤定期券の5.8%を占めた。11月以降は8%台で推移しており、今年2024年1月の利用者数は20万人に達した。
JR東日本は「発売開始から1年を機に、『オフピーク定期券』のさらなる普及に向けて、JR東日本は新しい時代の通勤スタイルを積極的に応援していきます」とアピールしている。
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