いすみ鉄道キハ52形「定期運行を終了」国鉄気動車、今後は臨時・貸切などで運用



いすみ鉄道(千葉県)は2月22日、国鉄の普通列車向け気動車「キハ52形」(キハ52 125)の定期的な運行を終了すると発表した。3月16日のダイヤ改正後は多客期の臨時列車や貸切列車、イベント列車などで運用する。

いすみ鉄道のキハ52 125。【画像:nkm03/写真AC】

キハ52 125は現在、原則として土曜・休日に普通列車と急行列車で運用されている。ダイヤ改正後は3月16・20・23・30日と4月6・13・20・27・29日、5月4日の各日、すべて普通列車で運用される。運行区間と時刻は次の通り。

●下り
大多喜9時54分→上総中野10時18分
大原11時56分→大多喜12時38分
大多喜14時26分→上総中野14時50分

●上り
上総中野10時32分→大原11時32分
上総中野15時11分→大多喜15時35分

いすみ鉄道によると、本年度2023年度は台風13号の影響でキハ52 125に乗車できる機会が減ってしまったため、ダイヤ改正後は「少しでも多くご乗車いただきたい」として土曜日と祝日での臨時運用も検討する。その都度運行日を公表するという。

5月11日からは貸切列車やイベントなどで運用される予定。利用者が多い時期は臨時列車として運行される予定だ。

キハ52形はキハ20系と呼ばれる国鉄の気動車群のうち、勾配が急な路線向けにエンジンを2台搭載して車体の両端に運転台を設けた車両。1958年から1966年にかけ112両が製造された。

国鉄時代の飯山線を走っていたころのキハ52形。【撮影:草町義和】
JR発足後の米坂線を走っていたキハ52形。【撮影:草町義和】

キハ52 125は1965年製。1987年の国鉄分割民営化ではJR西日本が引き継いだ。北陸エリアの越美北線や大糸線などで運用されたが2010年に引退。いすみ鉄道が観光振興策として国鉄車両の雰囲気を残すキハ52 125を譲り受け、2011年から営業運行を開始した。

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