伊予鉄道・松山市駅の駅前広場「工事本格化」路面電車の停留場を移設、交流広場も整備



松山市は松山市駅前広場の整備工事を2月8日から本格的に開始した。伊予鉄道が運行する路面電車(松山市内線)の松山市駅停留場を移設するとともに東西ロータリーを設け、にぎわいの創出を図る交流広場も設ける。

松山市駅の駅前広場にある松山市内線の松山市駅停留場。【画像:Kuwa。/写真AC】

まず東ロータリーの工事を実施。坊ちゃん広場のベンチなどを撤去し、その後は坊ちゃん広場周辺や伊予鉄高島屋東側歩道工事などを行う。3~4月ごろには西ロータリーの工事にも着手し、花園町交差点南西側の構造物の撤去などを行う。工事はおもに21時から翌朝6時までの夜間に実施。工事に伴う交通規制は夏ごろから実施する。

松山市駅停留場の軌道移設工事は秋ごろに開始。来年2025年秋ごろには新しい松山市駅停留場の使用を開始するとともに、交流広場の工事を開始する。工事の完成は2026年末の予定だ。

現在の松山市駅前広場の平面図と自動車の動線。【画像:松山市】
工事完成後の平面図。ロータリーが東西の二つに分かれる。【画像:松山市】

松山市駅は伊予鉄道の鉄道路線(郊外線)が乗り入れるターミナル。駅の北側にある駅前広場にロータリーがあり、ロータリー内には松山市内線の松山市駅停留場が設けられている。

計画ではロータリーを東西の二つに分ける形で整備し、東西ロータリーのあいだに交流広場と松山市駅停留場を配置。松山市駅停留場を松山市駅に隣接させ、バス乗り場を東側のロータリーに集約する。東ロータリーと交流広場・松山市駅停留場のあいだは結節ゾーンとし、アーチ状の大屋根を設置。各交通機関の乗り継ぎや周辺の商店街への移動の際、雨でぬれないようにする。

工事完成後の松山市駅前広場(西側から見たイメージ)。松山市内線の松山市駅停留場を松山市駅に隣接させる。【画像:松山市】
工事完成後の松山市駅前広場(東側から見たイメージ)。バス乗り場を東ロータリーに集約させる。【画像:松山市】
東ロータリーと交流広場・松山市駅停留場のあいだに設けられる大屋根のイメージ。【画像:松山市】

松山市はこれにより伊予鉄道の郊外線と松山市内線の乗り継ぎがしやすくなるなど公共交通の利用を便利にし、交流広場の整備などで中心市街地の活性化も促すとしている。

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