大阪メトロが御堂筋線で終電2時間延長 国交省が実証実験



国土交通省は1月から2月にかけ、大阪市高速電気軌道(大阪メトロ)の御堂筋線で終電延長の実証実験を行う。

実証実験が行われる大阪メトロ御堂筋線。【撮影:草町義和】

実証実験は1月24日と2月21日(いずれも金曜)の深夜に実施。大阪メトロの協力により、御堂筋線の江坂~なかもず間で終電時刻をおおむね2時間延長する。実施日の同線の終電時刻(新大阪~なかもず間の場合)は、上りがなかもず1時47分→なんば2時11分→新大阪2時27分に。下りは新大阪2時01分→なんば2時16分→なかもず2時41分になる。

2016年8月に策定された「明日の日本を支える観光ビジョン」では、訪日外国人旅行者数を2020年に4000万人、2030年人には6000万人にすることを盛り込んでいる。国交省は「訪日外国人旅行者の受け入れ拡大や消費促進を図るためには、夜間(ナイトタイム)を有効活用し、新たな消費機会の創出やナイトライフの満足度向上に繋げることが重要」とし、そのための環境整備の一環として終電延長運転の実験を行うとしている。

国交省は実証実験により、夜間の消費動向や人口流動、交通需要の変化、深夜運行の実施に際しての鉄道事業者の課題や対応策を調査する。調査で得られたデータは、東京オリンピック・パラリンピックの期間中に行われる公共交通機関の終電延長への対応でも活用するという。