大阪メトロの中央線延伸部「加算運賃」申請 万博会場アクセス、実際の運賃どうなる



大阪メトロは2月9日、大阪・関西万博(2025年開催予定)の会場アクセス路線になる中央線の延伸部・コスモスクエア~夢洲3.2kmに加算運賃を設定すると発表した。同日、国土交通大臣に加算運賃の上限設定を申請した。

夢洲に乗り入れる大阪メトロ中央線の列車(撮影地は乗り入れ先の近鉄けいはんな線)。【ポニー/写真AC】

申請によると、普通旅客運賃の加算額の上限は90円。定期旅客運賃の加算額の上限は1カ月の場合、通勤が3370円、通学が1520円になる。加算運賃はコスモスクエア~夢洲の区間を乗車するか、ほかの区間とまたがって乗車する場合に適用される。適用開始時期は延伸部が開業する2024年度末の予定。

申請が認可されて加算運賃の上限額がそのまま実施運賃として適用された場合、コスモスクエア~夢洲3.2kmの実際の運賃は330円。内訳は普通旅客運賃(基本運賃)が230円(3km超~7km以下の2区)、鉄道駅バリアフリー料金が10円、加算運賃が90円になる。梅田~夢洲14.8kmは基本運賃330円(13km超~19km以下の4区)に鉄道駅バリアフリー運賃10円と加算運賃90円が加算されて430円。

北港テクノポート線の位置(赤:南ルート、青:北ルート)。南ルートが大阪メトロ中央線の延伸部として2024年度末に開業する予定。【画像:国土地理院地図、加工:鉄道プレスネット】

コスモスクエア~夢洲は大阪港トランスポートシステム(OTS)の北港テクノポート線として工事中だが、開業時は大阪メトロがOTSから線路施設を借り入れ、中央線の延伸部として列車を運行する。大阪メトロは加算運賃の設定について「延伸に伴う設備投資費用等の一部についてお客さまにご負担いただくため」としている。

《関連記事》
大阪メトロ中央線の夢洲延伸「事業許可」万博アクセス輸送に向け準備進む
大阪万博「JRルート」1時間最大12本、新大阪・うめきた直通列車や弁天町駅の改良も