西武鉄道の旧2000系「最後の6両編成」引退 撮影会やツアー、残りは2両編成だけに



西武鉄道は9月6日、旧2000系電車では最後となる6両編成(第2031編成)が10月5日に引退すると発表した。撮影会やラストランツアーなどのイベントが行われる。

旧2000系の第2031編成。【画像:西武鉄道】

イベントは9月30日に「新宿線の黄色い電車を撮影しよう」を上石神井車両基地(東京都練馬区)で実施。引退前日の10月4日は小手指車両基地(埼玉県所沢市)で「ありがとう2031編成撮影会」が行われる。引退日の10月5日は「さようなら2031編成ラストラン乗車ツアー to 横瀬車両基地」が実施される。

9月30日の撮影会では、第2031編成など2000系の新旧あわせ4編成を用意。第2031編成と第2409編成(旧2000系の2両編成)の連結・解放を実演するほか、第2409編成には1980年代の姿をイメージした装飾を施す。銘板のレプリカなどイベント限定グッズのプレゼントが付く。募集人数は62人で参加費は1万8700円。9月8日11時からEMotオンラインチケットで申込みを受け付ける。

10月4日の撮影会は第2031編成のほか「西武鉄道創立110周年記念トレイン」の第2069編成、西武秩父線の4000系電車が集合。おもに西武新宿線で運用されていた第2031編成には池袋線系統の方向幕を装着する一方、池袋線を走行する第2069編成には西武新宿線系統の方向幕を装着して「貴重な姿」(西武鉄道)を撮影できる。

参加者は西武球場前駅で臨時列車に乗車。通常は入線できない西所沢駅の入替専用線を経由して小手指車両基地内の撮影会場に向かう。車内補充券型の参加記念品のプレゼントが付く。募集人数は60人で参加費は1万2000円。9月26日11時からEMotオンラインチケットで申込みを受け付ける。

10月5日のラストランツアーは旅客が第2031編成に乗車できる最後の機会になる。小手指駅から横瀬駅(埼玉県横瀬町)まで乗車し、同駅に隣接する横瀬車両基地ではツアー限定のヘッドマークを掲出して撮影会を行うほか、運転台の見学や車体への寄せ書きなどを行う。銘板キーホルダーや第2031編成のつり革がツアー参加者限定のグッズとしてプレゼントされる。募集人数は参加費は1万2100円。9月6日14時から西武トラベルのウェブサイトで受け付けている。

旧2000系の8両編成(引退済み)。【画像:西武鉄道】

西武鉄道の2000系は400両以上が製造された通勤電車。1977年から製造された旧2000系と1988年以降に製造されたイメージチェンジ車(新2000系)がある。同社の通勤電車はドアの数が片側3カ所だったが、各駅停車列車の乗降時間を短縮するため、西武の通勤電車としては初めて4ドアを採用。1編成の車両数は2・4・6・8両とバラエティに富んでいた。

老朽化に伴う新型車両への更新で数を減らしており、旧2000系で残っているのは6両編成の第2031編成のほか、2両編成が3本残るのみとなっている。西武鉄道は旧2000系だけで編成される運行は第2031編成の引退をもって最後になるとしている。

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