西武線・東村山駅付近の高架化「遅れ」事業費も増加 踏切5カ所を解消



西武鉄道の東村山駅付近(東京都東村山市)で進められている連続立体交差事業(連立事業)の完了が、現在の予定より6年ほど遅れる見通しとなったことが6月30日までに分かった。

高架化工事が進む東村山駅。【撮影:草町義和】

この連立事業は東村山駅とその前後の線路を高架化し、5カ所の踏切を解消する東京都の事業。事業延長は合計約4.5kmで、内訳は西武新宿線の約2.3km、国分寺線の約0.8km、西武園線の約1.4kmになる。2012年の都市計画決定、翌2013年の事業認可を経て現在工事中だ。

東村山駅とその前後の高架化区間(赤)。【画像:東京都・東村山市・西武鉄道】

事業認可上の施行期間は2025年3月31日(2024年度末)までだが、用地取得の難航や工事の追加などで遅れている。関係者は2027年度中に踏切を解消し、2030年度までに事業を完了させる方向で調整を進めている。今年2023年8月には事業施行期間の変更手続きが行われる見通しだ。

事業費は現在725億円ほどとされているが、物価の上昇や工事方法の変更などにより、210億円増の935億円程度に変更する方向で調整が進められている。

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