高岡古城公園「C11」大井川鉄道へ 移送に向けセレモニー、同型機の部品取りに



富山県高岡市は7月7日、高岡古城公園内で静態展示されているC11形蒸気機関車の217号機が大井川鉄道(静岡県)に引き渡されることになったと発表した。7月10日から解体・移送作業に着手し、それに先立ちセレモニーが行われる。

高岡古城公園で静態展示されているC11 217。【画像:高岡市】

セレモニーは7月10日の12時~12時10分、C11 217の前で実施。高岡市長や大井川鉄道社長のあいさつ、記念撮影が行われる。その後、7月10日の午後から解体・移送に向けた作業に着手。9月15日には移送作業を完了する予定だ。

C11 217は1941年に製造された国鉄蒸気機関車。愛知県や岐阜県、石川県、富山県の国鉄線で運用された。1969年に引退し、その後ほどなくして国鉄が高岡市に無償貸与する形で高岡古城公園に静態保存された。1987年の国鉄分割民営化に伴い、C11 217の所有者はJR西日本に移っている。

高岡市は大井川鉄道への引き渡しについて「再び線路を走るSLとして活用されることとなりました」としている。大井川鉄道は富山テレビや北日本新聞などの取材に対し、同社が保有する同型の蒸気機関車2両(C11 190・227)の部品取りとして活用する考えを示唆した。

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