京王電鉄「子供は50%還元」鉄道乗車ポイント導入 回数券の発売終了へ



京王電鉄は7月3日、回数乗車券(回数券)の発売を終了すると発表した。これに代わるサービスとして「鉄道乗車ポイントサービス」を始める。

京王線の列車。【撮影:草町義和】

発売を終了する回数券は普通回数乗車券と時差回数乗車券、土・休日割引回数乗車券。いずれも8月31日で発売を終了し、発売終了日までに購入した回数券は有効期限まで利用できる。通学用割引普通回数乗車券・身体障害者用回数乗車券・知的障害者用回数乗車券は、発売を継続する。

鉄道乗車ポイントサービスは運賃改定日と同じ10月1日に開始。京王電鉄は「コロナ禍を契機として定着したテレワーク等の新たな生活スタイルをサポートし、外出機会を創出するため」としている。大人向けと子供向けの2種類を提供。利用に際しては「京王アプリ」内の鉄道乗車ポイントサービスでPASMOを会員登録する必要がある。

鉄道乗車ポイントサービスの利用の流れ。【画像:京王電鉄】

大人向けは同一月内に同一運賃区間を5回以上乗車すると、「京王トレインポイント」が付与される。付与率は乗車回数に応じて変動し、5~8回は1%。17~24回は8%、33回以上では14%になる。千歳烏山~新宿を週2回、千歳烏山~渋谷を週1回のペースで利用すると、同一月内で同一運賃区間を24回利用することになり、209円×24回×8%で401ポイントが付与される。

千歳烏山駅からIC運賃209円区間を同一月内に複数回乗車した場合のポイント数。【画像:京王電鉄】

子供向けは会員登録した子供用PASMOで乗車した場合、1回の乗車ごとに乗車運賃の50%分の京王トレインポイントを付与する。調布~京王よみうりランドなどIC運賃が140円(子供70円)の区間の場合、35ポイントが付与される。京王電鉄は「子育て世代のお出かけを応援するため」としている。

京王トレインポイントの付与率。大人は5回以上で段階的に付与率が上昇し、子供は1回の利用ごとに50%のポイントが付く。【画像:京王電鉄】

付与された京王トレインポイントは、1ポイント単位で10%上乗せして京王ポイントに交換可能。1000京王トレインポイントなら1100京王ポイントに交換でき、京王百貨店での買い物や「京王ライナー」座席指定券の購入に利用できる。PASMOにチャージする場合はチャージ1回あたり88ポイントの手数料がかかる。1000京王トレインポイントをチャージすると手数料を引いた912円がチャージされる。

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