芳賀・宇都宮LRT「8月26日」開業 初乗り150円、所要時間・運行間隔は当面長め



宇都宮市は6月2日、宇都宮芳賀ライトレール線(芳賀・宇都宮LRT)の開業日を8月26日に決めたと正式に発表した。当面は本来の計画より所要時間や運行間隔を長めに取り、快速運行も行わない「特別ダイヤ」で運行する。

芳賀・宇都宮LRTの宇都宮駅東口停留場に停車しているHU300形電車「LIGHTLINE(ライトライン)」。【画像:yorukuraimu/写真AC】

宇都宮市が公表した運行計画によると、営業時間は6~23時。運行間隔はピーク時6分とし、オフピーク時は10分になる。全区間の所要時間は全停留場に停車する普通運行が約44分。一部の停留場を通過する快速運行は約37~38分になる。

ただし宇都宮市は「開業後、一定期間は、運賃収受等にて時間を要することが想定」されるとしており、開業当初は「特別ダイヤ」で運行。所要時間は本来の計画より長い40分台後半とし、快速運行は行わない。運行間隔も本来の計画より長いピーク時8分、オフピーク時12分とする。

快速運行の実施や運行本数の増便について、宇都宮市は「開業後の利用実態等を踏まえ、翌年(2024年)以降のダイヤ改正に合わせ実施する」としている。

運賃は対距離制を採用し、普通旅客運賃は150~400円で設定する予定だ。初乗り(3km以内)は150円で、3~7kmは2kmごとに50円を加算。7km以上は3kmごとに50円を加算する。定期旅客運賃の割引率は通勤で約4割、通学で約5割を予定している。

今後は6月5日から全線で乗務員の訓練運転(習熟運転)を実施。6月5日の週には運輸開始認可を申請し、開業に支障がないか国や栃木県の審査を受ける。運転度数認可や運賃認可も6月5日の週に申請し、旅客運賃や運転ダイヤの上限などについて国の審査を受ける。また、習熟運転を踏まえたうえで、7月をめどに具体的なダイヤを公表する予定だ。

芳賀・宇都宮LRTの路線図(緑:併用軌道、赤:専用軌道)。【画像:国土地理院地図、加工:鉄道プレスネット】

芳賀・宇都宮LRTは宇都宮駅東口停留場から東に進み、栃木県芳賀町の芳賀・高根沢工業団地停留場まで14.6kmを結ぶ、路面電車タイプの軽量軌道交通(LRT)。宇都宮市と芳賀町が施設を保有し、第三セクターの宇都宮ライトレールが両市町から施設を借り受けて運行する。

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