J-TREC製の新車を運ぶ「牽引車」新型に 脱炭素化を目指した動力システム



JR東日本グループの鉄道車両メーカー「総合車両製作所」(J-TREC)は5月11日、車両輸送用の新型牽引車「ECOMO」を導入したと発表した。

J-TRECが導入した新型の牽引車「ECOMO」。【画像:J-TREC】

新型牽引車は北陸重機工業製の2両。動力システムは大容量リチウムイオンバッテリーを搭載し、電気モーターで走行する。これによりエンジンの排気煙や騒音の解消を図り、脱炭素化を目指すという。愛称の「ECOMO」は「Ecological-Mobility」の略だ。

車体の色は1号機が「澄んだ青空」をイメージした水色。2号機は「春の芽吹き」をイメージした黄色だ。明るい色合いで「環境にやさしい想い」を表現したという。

J-TRECの横浜事業所で製造されたJR東日本E235系のグリーン車。J-TRECの牽引車に引っ張られ写真の神武寺駅付近まで移動した。【撮影:川俣健次郎】

J-TRECの横浜事業所で製造された新車の多くは、事業所からJ-TRECの牽引車に牽引され、京急線の神武寺駅付近まで移動。ここでJR貨物に引き渡され、貨物列車扱い(甲種輸送)で導入先に運ばれる。J-TRECによると、牽引車はこれまでディーゼル車や電車を用いていたが、いずれも経年約50年に達しており、新型牽引車を導入することにしたという。

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