名鉄「タブレット」運転士用も導入開始 案内・対応の迅速化など実現



名鉄は運転士業務用アプリを搭載したタブレット端末の導入を8月17日から始めた。最終的には500台導入し、本年度2023年度中に築港線を除く全線で使用開始する。

名鉄の列車。【画像:たもぞう/写真AC】

従来の紙の運転士用時刻表を廃止し、タブレット端末に運転士用の時刻表データを配信して電子化する。これにより紙の使用量を削減するほか、輸送障害が発生したときも迅速な案内や対応を実現するという。

また、すでに導入している車掌用タブレット端末の情報共有アプリを運転士用タブレット端末にも搭載。運転士自身が現場の写真や動画を即座に社内で共有できるようになり、車掌が乗務していないワンマン列車でも異常時における情報共有の迅速化・正確性の向上を図るという。音声翻訳アプリや筆談アプリなども搭載する。

タブレット端末の設置イメージ。【画像:名鉄】
運転士時刻表を電子化することで作業の省力化などを図ることができるという。【画像:名鉄】
輸送障害発生時も迅速な案内や乗務員の負担軽減などの利点があるという。【画像:名鉄】

今後はGPSを活用した運転士支援機能や情報伝達機能などを順次開発、搭載して機能の拡充を図る考え。あわせて車掌用タブレット端末の導入線区を全線に拡大するとともに、紙の車掌用時刻表も電子化する。

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