JR西日本・広島エリアの新保安システム「呉線」にも拡大



JR西日本は5月1日、広島エリアに導入している新しいタイプの保安システム「D-TAS」の使用区間を拡大すると発表した。

山陽本線や呉線で運用されている227系。【画像:KUZUHA/写真AC】

D-TASは2018年5月、山陽本線・西広島~岩国の35.9kmに導入。2020年4月には白市~西広島の46.3kmにも導入された。今年2023年5月13日の始発列車からは、呉線・広~海田市の26.8kmで使用開始する。

D-TASが新たに運用される区間(赤)。【画像:JR西日本】

D-TASは新しいタイプの自動列車停止装置(ATS)。車両に搭載したデータベースに、あらかじめ信号機の位置や曲線、分岐器などの位置と制限速度の情報を登録する。列車は車輪の回転数で列車の位置を把握。データベースに登録した設備に対して制限速度を超えた場合、従来型のATSと同様に自動的にブレーキを動作させる。

JR西日本によると、データベースにさまざまな地上設備の情報を登録することで、運転支援機能を充実させているという。

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