福岡地下鉄「タッチ決済」七隈線延伸を機に全駅対応、カード拡大 利用者の傾向は



福岡市交通局などは1月10日、福岡市営地下鉄で実施しているクレジットカードのタッチ決済の実証実験について、実験期間を延長するとともに対応駅を全駅に拡大すると発表した。

タッチ決済の対応駅が全駅に拡大する福岡市営地下鉄。【画像:medetai/写真AC】

実証実験は昨年2022年5月31日に開始。期間はこれまで今年2023年2月28日までとしていたが、来年2024年3月31日まで延長する。対応駅は現在、空港線・箱崎線の7駅(天神・中洲川端・祇園・博多・東比恵・福岡空港・呉服町)のみ。七隈線・天神南~博多が延伸開業する2023年3月27日からは七隈線を含む全36駅でタッチ決済に対応する。

対応ブランドも増える。3月27日から現在の「Visa」に加え「JCB」「American Express」「Diners Club」「DISCOVER」「銀聯」にも対応する。このうち「Diners」「Discover」「銀聯」ブランドのタッチ決済による鉄道乗車は全国初。

空港線・箱崎線のほか七隈線も延伸区間を含む全駅でタッチ決済を利用できる。【撮影:草町義和】

実証実験に参加しているクレジットカード各社によると、タッチ決済の利用者の約8割が福岡県外の居住者。首都圏や関西圏の人がとくに多い。福岡市営地下鉄は全国相互利用サービスに対応した交通系ICカードに対応しているが、普段使っている交通系ICカードは福岡ではオートチャージ機能などが利用できないことがあるため、クレジットカードのタッチ決済を利用する傾向がありそうだ。

このほか、韓国やタイ、米国、台湾、シンガポールなど38カ国・地域のカードがすでに利用されており、2022年10月以降は拡大傾向にあるという。

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