JR西日本は12月21日、交通系ICカード「ICOCA」のエリアを来年2023年4月1日に拡大すると発表した。在来線の山口エリアが「ICOCA」エリアに加わる。JR西日本とJR九州にまたがる「ICOCA」在来線定期券の発売や、山陽新幹線のIC定期券サービスの全線拡大も同時に実施する。
新たに「ICOCA」のエリアに加わるのは山陽本線・徳山~新山口~下関の各駅と山口線の湯田温泉駅、山口駅。これにより山陽本線はJR西日本が運営する神戸~下関の全区間が「ICOCA」エリアになる。湯田温泉駅と山口駅は「ICOCA」の切符機能のみ利用でき、「ICOCA」定期券は発売されない。
JR九州の山陽本線・下関~門司は同社のICカード「SUGOCA」が導入済み。下関駅で「ICOCA」「SUGOCA」のエリアが接続する。ただしICカードのチャージ額を利用して両エリアをまたいで乗車する場合は自動改札機を利用できない。
一方、新下関~小倉など両エリアをまたぐ区間の「ICOCA」在来線定期券が300km(運賃計算キロベース)の範囲内で発売される。この場合も両エリアをまたいで定期区間外を乗車すると、降車駅の自動改札機を利用できない。
山陽新幹線のIC定期券「FREX」「FREXパル」は発売区間が新大阪~博多の全区間に拡大される。特急料金をICカードのチャージ額から引き去る在来線IC定期券の「新幹線乗車サービス」も全区間に拡大。山陽新幹線を2駅以上含む「SUGOCA」「はやかけん」などの定期券でも各カードの定期券が発売できる区間内に限り「新幹線乗車サービス」を使える。これに伴い、計11区間に設定されている新幹線自由席回数特急券は3月31日発売分をもって終了する。
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