JR西日本「特殊信号発光機」検知支援システムを試験導入 音声で注意喚起



特殊信号発光機の検知支援システムのイメージ。【画像:日本信号】

JR西日本と日本信号は1月24日までに、「特殊信号発光機」の検知支援システムを試験的に導入すると発表した。踏切事故などの未然防止を目指す。

列車の先頭に設置したカメラの映像から特殊信号発光機の停止信号(赤色発光)を識別して検知し、乗務員に対し音声で注意を促す。試験は1月下旬頃から8月頃まで、山陽本線と伯備線などで実施される予定。113系電車1編成に検知支援システムを計2台設置し、115系電車2編成にも計4台設置する。

特殊信号発光機は、落石が発生しやすいポイントや踏切など、とくに警戒が必要な場所に設置される装置。踏切の特殊信号発光機の場合、自動車などが踏切内に立ち往生すると障害物の検知装置が自動車を検知し、特殊信号発光機が停止信号を表示する。

運転士は特殊信号発光機の停止信号を目視で確認し、ブレーキ操作を行うことで自動車などとの衝突事故を防ぐことになる。一方で特殊信号発光機が運転士から見えにくい場所に設置されていたり、列車の速度が速かったりした場合、停止信号を見逃す可能性も高くなる。

JR西日本と日本信号によると、鉄道業界で高解像度カメラを活用した踏切状態の検知・支援システムの開発・試験導入はこれが初めてという。