山陽本線・呉線の全線再開は9月5日 山陰本線めど立たず



路盤が流出した山陽本線の小野田~厚狭間。【画像:JR貨物】

JR西日本は8月31日、大雨の影響で運休中の呉線・三原~竹原間(広島県)と山陽本線・厚東~厚狭間(山口県)について、9月5日に運転を再開すると発表した。

呉線は安芸長浜~大乗間の東川トンネルで漏水。7月の大雨でトンネルの上を通る東川の護岸や河床が洗掘され、河床にシートを設置するなどの応急処置を施していたが、8月の大雨による増水でシートが流された。

この影響を受け、東川トンネルを含む三原~竹原間が運休中。代行バスが運行されている。JR西日本は広島県による応急工事のめどが立ったとして、代行バスの運行を9月4日限りで終了し、9月5日の始発から通常ダイヤでの運転再開を決めた。観光列車の「etSETOra(エトセトラ)」も9月5日から運転される予定だ。

山陽本線も小野田~厚狭間で大規模な路盤流出と架線柱の倒壊、架線・ケーブルの切断が発生。同区間を含む厚東~厚狭間が運休中で、代行バスの運行と山陽新幹線による代替輸送が行われている。JR西日本は復旧工事が進展したとして、9月5日の始発から通常ダイヤでの運転再開を決めた。代行バスの運行と山陽新幹線による代替輸送は9月4日限りで終了する。

JR西日本の中国エリアではこのほか、山陰本線・小田~田儀間(島根県)の近くを通る国道9号の路面にゆがみが生じたため、同区間を含む江南~田儀間が運休中。代行バスが運行されている。JR西日本は8月29日19時20分の時点で運転再開の見込みは立っていないとしている。

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