西武線~秩父鉄道線の直通列車「縮小」で西武駅「無停車」の列車を新設



西武鉄道は12月16日、来年2023年3月18日に実施するダイヤ改正の概要を発表した。特急・座席指定列車を除く一般列車では利用状況にあわせ運転区間の短縮や秩父鉄道線への直通列車の縮小などを行う。各系統の概要は次の通り。

西武池袋線の石神井公園駅。【撮影:草町義和】

●西武新宿線・拝島線・多摩湖線・国分寺線・西武園線(平日)

朝の5・6時台に玉川上水始発の拝島行き2本を新設。田無始発の西武新宿行き準急2本の運転区間を拡大して新所沢始発(7時台)に変更する。また、玉川上水始発の西武新宿行き各駅停車を8時台に1本新設する。

夕夜間は西武新宿発の急行または準急列車で運転する新所沢行きの一部を本川越行きに変更。玉川上水行きはすべて拝島行きに変更する。西武新宿発17時以降の各駅停車の一部は利用状況にあわせ運転区間を短縮する。

●西武新宿線・拝島線・多摩湖線・国分寺線・西武園線(土曜・休日)

8両編成で運転する急行・準急列車の一部を10両編成に変更。玉川上水始発の拝島行きを朝5時台に1本新設する。

西武新宿線の列車。【撮影:草町義和】

●池袋線・西武秩父線・西武有楽町線・豊島線・狭山線(平日)

朝の7時台に清瀬始発で東京メトロ有楽町線に直通する新木場行き2本を廃止。夕夜間の18時以降に池袋駅を発車する急行列車の発車ホームをすべて5番ホームに変更する。

●池袋線・西武秩父線・西武有楽町線・豊島線・狭山線(土曜・休日)

西武線と秩父鉄道線の直通列車が縮小される。朝は飯能始発の長瀞・三峰口行きが現在の2本から1本に減便。その一方で横瀬始発の長瀞行きを1本新設する。この列車は横瀬駅を出発すると次の駅は秩父鉄道の駅になるため、始発の横瀬駅を除くと西武線内の駅に一つも停車しない列車になる。夕方は長瀞・三峰口始発の飯能行きが廃止される。

狭山線では利用状況にあわせ、西武球場前着12~15時の運転本数を平日と同じ毎時3本に縮小する。

ダイヤ改正で廃止される土曜・休日夕方の長瀞・三峰口(秩父鉄道線)→飯能(西武線)の直通列車。写真の横瀬駅で長瀞始発(右)と三峰口始発(左)の列車が連結して飯能に向かう。【撮影:草町義和】

●山口線

狭山線と多摩湖線のダイヤ改正にあわせて運転時刻を変更し一部で接続を改善する。

このほか、相鉄線と東急線を接続する相鉄新横浜線・東急新横浜線が3月18日に開業する。西武池袋線の列車は東急東横線に乗り入れているが、東急新横浜線・相鉄新横浜線に乗り入れる列車は設定されない。西武鉄道は「新横浜方面へ向かう際には、東急東横線内で同一ホームの乗換が可能となり、快適なお出かけをサポートします」としている。

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